正しい注意表示

2001.5.26

マニュアルなどの注意表記が適切でないと、ユーザーから莫大な損害賠償を請求されることがあります。注意表示には細心の注意が必要です。

 

注意表示で注意すべきこと

 

● 適切な注意語を用いる

 

Danger  

もし無視すれば、死もしくは重傷を招く可能性が極めて高い。

Warning 

もし無視すれば、死もしくは重傷を招くこともある。

Caution 

もし無視すれば、軽傷を招くこともあるが、注意すれば無視して良い

Notice  

けがをすることはまずありえない。上記注意記号は使用しない。

 

● 適切な色で表示する

 

Danger

赤地に白字

Warning 

オレンジ地に黒字

Caution 

黄色地に黒字

 

● 注意書きの先頭に下記注意記号を使用する( Danger, Warningのみ)

     

● 危険の原理を説明し、注意を無視した場合の結果を明記する

 

● どうすればよいかを明記する

    否定形では何をすればよいのかがわからないので、できるだけ肯定形で書きます

    POSITIVE:

    店内飲食禁止

     → Enjoy your food and drinks outside.

     

● 重要な順に書く

 

● 命令型で書く

    顧客向けであっても、pleaseは使いません。習慣ですので、pleaseを使わなくても失礼にはなりません。逆にpleaseをつけると、習慣に反しますので変な感じが するときがあります。

     

    recommendは推奨ですので、ユーザーが守らなくても文句は言えません。その結果、事故が起きれば、PLで訴えられます

    NEGATIVE:

We recommend that you should not clearn the joint.

    POSITIVE:

Don't clearn the joint.

 

● 否定/肯定が混在する場合は、Do’sとDon’tsに分ける

 

● 子供やノンネイティブでも理解できるよう、短く簡単に記載する

 

● マニュアルと装置(危険を勧告しているその部分に)の両方に明記する

 

● 文字の読めない人のために、絵による表示もする

 

注意書きの例

チャイルドシートの注意書き

    Warning

    DO NOT place rear-facing child seat on front seat with air bag. DEATH OR SERIOUS INJURY can occur. The back seat is the safest place for children 12 and under.

 この警告文で注意すべきは以下の点です。

  • すべきこととその理由が簡素に書かれている

  • canは確率が比較的高いことを意味する

  • 「子供」ではあいまいなので、年齢で示している

  • エアバッグがなければ、あるいは正面を向けてなら、助手席に設置することを禁じてはいない