電子辞書の賢い使い方

2004.8.6

 

 電子辞書のメリットを享受するには、辞書をEPWING規格と電子ブック規格で統一しましょう。この2つの規格なら、複数の辞書を1つのソフトウェアで検索できます。つまり、ある単語について、複数の辞書で次々に、あるいは同時に検索できます。規格を統一しておかないと、辞書ごとに異なる辞書検索ソフトウェアを起動せざるを得なくなります。

 

  EPWING規格か電子ブック規格でない規格の辞書は、EPWING規格に変換しましょう。変換には次のようなソフトウェアが便利です。

システムソフト規格 → EPWING規格

  dessed(フリーウェア)

 その他(英辞郎など) → EPWING規格

  EBStudio(シェアウェア:基本機能は無料)

 

   ただし、HD辞典規格をEPWING規格に変換できるソフトウェアはありません。HD辞典規格の辞書をお持ちの場合は、HD辞典規格専用の辞書検索ソフトウェア(辞書に付属)を、別途、起動するしかありません。

 

  すべての電子辞書が、EPWING規格と電子ブック規格で統一できたら、これらを辞書検索ソフトウェアに登録しましょう。これで、極楽電子辞書環境が手に入りました。その極楽気分を味わってください。  調べたい単語の意味や用例を、複数の異なる辞書で次々に検索できます。たとえば、前回紹介したDDWINなら、プルダウンメニュー下の辞書タグをクリックするだけで、その辞書で再検索できます。下の図は、22個の辞書を登録したDDWINを使って、unfathomableを英辞郎で引いたところです。

 

 

  調べたい単語の意味や用例を、複数の異なる辞書でいっきに検索(通常、串刺し検索と呼ぶ)できます。DDWINであれば、Ctrlキーを押しながら検索ボタンを押せば、登録したすべての辞書から該当する単語を探し出してくれます。下の図は、unfathomableを完全一致で串刺し検索したところです。8つの辞書でヒットした(左下のウィンドウ)ことがわかります。

 


 検索結果の説明文中に、新たに検索したい単語があっても簡単です。たとえば、和英辞典で引いた後、英和辞典で引き直したい時や、英英辞典(次回説明)で説明文の単語がわからない時などです。検索したい単語をダブルクリックするだけ(辞書検索ソフトウェアにより異なる)で、その単語を検索できます。

 

  ほかにも、後方一致検索や、見出し語ではなく定義から検索する全文検索などができます。辞書検索ソフトウェアによっては、正規表現使うことで、曖昧なつづりの単語も検索できます。