意思伝達技術

2004.9.15

論理的に思考できても、自己の考えを効果的に伝達できなければ、聞き手はあなたの意見を論理的だとは思ってくれません。自分の考えを正しく伝えるスキルを身につけて、初めて論理的思考は完成します。

 

最初にロードマップを述べる

話を始めるにあたり、最初に話し全体の構成を述べます。これにより、聞き手は話を聞く心積もりができて、理解しやすくなります。

例: 「まず、この装置を導入した場合のメリットについて述べ、次に費用の回収法について述べ、それから導入時期について述べます。」

 

ナンバリングする

列挙して述べるとき、まずいくつの項目があるかを述べ、その後、各項目に番号をつけて順に述べます。これには以下の利点があります。

  • 聞き手は話を聞く心積もりができて、理解しやすくなる。
  • 各項目の境目がはっきりわかる。
  • その後の議論で参照しやすい。

例:「メリットは三つあります。一つ目は、........になるということです。二つ目は、.......」

 

ラベリングする

列挙して詳しく説明するときは、各項目に小見出しをつけて述べます。聞き手は話を聞く心積もりができて、理解しやすくなるし、その後の議論で参照しやすくなります。

例: 「メリットの1つ目は、『在庫の減少』です。」

 

先に要点を述べる

ある程度まとまった話をする場合は、まず要点を先に述べてから、詳しく説明します。これにより、聞き手は話し手がこれから何を話そうとするのかわかり、話を聞く心積もりができて、理解しやすくなります。逆にこれをしないと、聞き手は話し手が結局何を言おうとしているのかを、考えながら聞くので、理解しづらくなります。

 

今までの議論を要約する

議論が込み入った場合、これまでの議論を要約してから先に進むのが有効です。これにより、解決済みのトピックと検討すべきトピックを双方が確認できるので、無意味な逆戻りが減ります。これまでの議論に対する認識が、交渉している双方で異なっているとしたら、議論は深まりません。

例: 「これまでの議論で合意に達したのは、次の3点ですね。一つ目は、........。二つ目は、.......。三つ目は、.......。一方、まだ検討しなければならないのは、......と......です。」