問題： 「飛び入学」は才能を伸ばす？

2000.11.24

問題：以下の意見の問題点を考えましょう。

 才能伸ばす「飛び入学」期待　K.K

　全国に先駆けて「飛び入学」制度が千葉大学で実施され、私よりも一歳年下の生徒が今春から大学生になる。この制度は欧米ではすでに導入されており、むしろ先進国の中で日本が取り残されていたようにも思える。大学入試のための暗記重視の教育体制を打破し、生徒の可能性を発見し、伸ばしていくためにも、今回の試みは意義のあるものになると思う。

　教育というものは、生徒全員をある程度の学力レベルまで持っていくためのものであると思う。しかし、生徒の理解力には個人差がある。だから、ある学科について理解に優れた生徒に対しては、さらにその方面の能力をもっと伸ばす指導をすべきである。

　また、生徒の持つ潜在能力は年齢とは一切関係がなく、高校三年間を修了したからといって急に開花するものではない。逆に受験というプレッシャーのために才能を摘まれてしまう可能性も少なからず持っているのである。

　日本全国には、飛び抜けた才能を持った高校生はたくさんいると思う。その才能を無駄にしないためにも、「飛び入学」制度を実施する大学がさらに出てくれば、受験戦争の様相も少しは変わっていくのではないだろうか。

　　（読売新聞投書欄より）

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