あなたは論理的か

 

法律を持ち出した方

この問題では、『未成年の喫煙は法律で禁じられている』、『(法律上)成人は喫煙しても良い』と回答される方が最も多いです。こう考えた方は要注意です。思考が浅いところで止まっています。この先を考えなければならないのです。つまり、『なぜ法律は未成年の喫煙を禁じているのか?』という部分です。この『なぜ』と考えるのが論理的思考では最も大事な部分です。

 

この『なぜ』という疑問がもてないと、 思考はここで止まります。この例でいえば、『青少年だけを差別的に、法律で押さえ込む』ということになります。これでは、この高校生は納得いかないでしょう。

 

なぜ法律は未成年の喫煙を禁じているのか

これは主に次の2つが原因と考えられます。

  1. 身体的に成熟しきった大人より、発育途中の青少年の方が、より深刻な害を受けるため
     

  2. 煙草には害と益があり、大人は両者を比べ、自己責任の上で喫煙している。一方、青少年は、この判断ができるほど精神的に成熟していない。その未熟な判断をもとに自己責任をかぶせるのは、青少年にとって不利益が大きすぎるため。

 

「なぜ?」が議論を深める

このように、『なぜ』という疑問がもてる人は、さらに 思考が深められます。この例でいえば、次のような点です。

  • 本当に、発育途中の青少年の方が、より深刻な害を受けるのか? それはなぜか?
     

  • 高校生の喫煙に関する判断は、本当に未熟なものなのか?